セーヤが言葉を続けようとした時、ドタバタと廊下を走る音が聞こえる。


こんな屋敷でよっぽどのことがない限り、走る人間なんていない。


セーヤと目を合わせる。
彼もこの音に気づいたようだ。



「ミツっ!いるか!?」

「…なに」


キツイ体にムチを打ち、体を起こす。

入ってきたのは銀。

銀が慌てるなんて、珍しい。




「緊急事態だ。今すぐ主屋で集会だっ…」

「え?」

「急げっ…」

「待って!何があったの!?」









「ーーーー妹尾が、


妹尾組が、襲われたっ…」