「初めましてお嬢さん、俺がここの組の組長で、この道楽息子の父親でもある、本城 源(ゲン)です」
「は、初めまして、阿部コウキです…」
「可愛いお嬢さんだ。このバカ息子が色々と迷惑かけたみたいで申し訳ない」
「いえいえ、そんなっ…」
わたしに頭を下げてくる、本城組の組長。
あなたの息子さんにはちゃんと謝ってもらってないのに!って思う。
「本当にこいつには手を焼いていてね…。特に女関係は荒くて荒くて…」
「親父だって昔は女遊び酷かったって聞いてるぞ」
「そんなところ似なくていいだろ!」
「ふん」
親子ゲンカ…。
楽太郎を見ると、「いつもこんな感じ」と小声で言ってくる。
「お前を自由に育てたのが間違いだったのか…」
なんて最終的には頭を抱えている。



