エージェント





「ラク、勝手になんか頼んどいて」


朔羅はそう言いながら自分はベッドに倒れこむ。
楽太郎はそれが当たり前かのように、部屋の内線を使いどこかへ電話する。


何もすることないので、わたしはポツンと床に座る。

ほんと、何もなさ過ぎ。



楽太郎が電話してほんの数分で厳ついお兄さんが、ジュースと美味しそうなケーキを持ってくる。

……この家からは想像できない品物だな。



「あ、このケーキ美味しい」

「これあれだろ、最近有名なやつ」


朔羅も起きてケーキを食べる。
お昼を食べたばっかりだったけど、デザートは別腹というかなんというか。


「トダトワも来ればよかったのに…」

アズはともかくだけど、トダトワならこのケーキ食べたかっただろなぁと思ったから、つい出た言葉。