コクンと頷くと、彼は笑みを浮かべて
「上出来」と、耳元で囁く。
「んーーーーっ!」
彼に攻められ、頭が真っ白になる。
そのまま力が入らずに朔羅の肩に頭を乗せる。
「はぁっ、はぁっ、」
「めっちゃ濡れてる。コウキちゃん感じすぎでしょ」
そう言って濡れた指をイヤらしく舐める。
そんなに見せつけてするんじゃない、と言いたいが息切れで声が出ない。
「コウキ、」
「ん…」
「俺のこと知っても、何も面白くないよ」
「朔羅…」
「ほんと、何もないから」
なぜか寂しそうな顔をする。
そんなはずはない、と言いたいが、彼の表情は嘘をついてるような顔ではない。
「ねぇ、朔羅…」
「ん?」
「ーー泣かないで」