エージェント




腕を頭の後ろで組み、あたしの隣りのソファーに座る朔羅。


「え、でも前にサクん家行った時はそんな感じしなかったよ?」

「そう?兄貴が何考えてるのかしらねぇもん。それこそ歳離れすぎてるし、お袋なんて兄貴にべったりじゃねぇか」

「それは確かにそうだったな」

「これでいい?コウキちゃん」

「う、うん…」


とりあえず二人の関係はあまり良くないことはわかったので、それ以上はいい。


「じゃ、ラク。さっさと出て行け」

「えぇ!?」

「教えてやったんだから、お前は出て行け。出て行かねぇと後で…覚悟しろよ」

「出て行きますっ!!」

「待って、楽太郎っ!?」


即座に立ち上がり出て行こうとする楽太郎を止めようとしたけど、腕がガッチリ朔羅に掴まれた。


これは、困った。