無気力少年少女



スプーンを抜いてあげるとむぐむぐ食べだす。


「…うま」

「ね、ね?絶品だよね~!」

「ハンバーグ、食う?」

「食べる!」

「ん」

さっきのあたしがしたみたいにフォークで突き刺したハンバーグをあたしの口の前に持ってくる。

む、むむ…。
これはなかなか恥ずかしい…。
ちらっと久の方を見るとにやっと右の口角を上げて、フォークをぷらぷらさせて促す。

し、仕返しか…。