「ふ、さんきゅ」 「っ!」 久がふわっと笑った。 久々にみたその無防備な笑顔が心臓に響いた。 「また来てね~」 「ありがとうございました」 久の後ろを無言でついていく。 「飯、いくぞ」 「…オムライス!」 「ん」 そう言って自転車にまたがり、もう一度「ん」と言って荷台に乗るよう促す。