無気力少年少女



その後美容師さんが髪をいじりだしたら、久の目が覚めて髪を洗ったり乾かしたりして、最後にワックスでセットして終わった。

うわぁ…かっこいい…。
ふわっとした髪がサラサラよりも似合ってて思わず見惚れた。


「うわぁ~やっぱ似合うね~!ね、遥ちゃん」

「あ、や、はい」

「……」

久は無言で目だけで「ほんとか?」と聞いてくる。


「や、ほんとに似合ってるよ。なんかかっこいい、なんて…」

「ふはっ」



恥ずかしくて語尾が弱まったら、美容師さんに笑われた。
なんかほっぺ暑いし。慣れないこと言うんじゃなかった。