初めは、笑って許せれた。 だって、先輩はちゃんと謝ってくれたから。 何度も何度も、あたしに頭を下げて謝ってくれた。 それだけで、彼の浮気なんて許せれたのに… 「――――紗知?」 「っ!?…っあ、すみません…ぼーっとしちゃって」 「紗知、疲れてるんだよ。今日は俺がやっとくからもう寝な」