「おいメイド~」

「はい!?」

シャワールームのドアから大事なところをタオルで巻いただけのあいつが出て来た!


「お前の言ったやり方で背中を洗おうにもこれじゃあ真似出来ねぇぞ。」

そう言ってあいつの見せた"これ"とはスポンジだった。

なるほど、それじゃ無理だわ。




「だから普通のタオルを濡らして石鹸つけて洗ってください!言っておきますけど私は手伝いませんから!」

「ちっ、厳しいな。…庶民ってのは少しも楽させてくれねーのか。」

「庶民どうこうじゃなくて恥ずかしくないの!?」

「はぁ?これが今まで普通だったんだ、恥ずかしいはずはねぇだろうが。」



そうかそうか、
育ちがおかしいんだこいつ。



「もういい!さっきから異常すぎるのよ!こうなったら私があんたを独り立ちさせてみせます!」

ビシッと指差して私は強くあいつに言ってやった。


「覚悟してください!」


我ながらかっこいい!
なんて思ってしまう自分がとてもイタい。





「………」

「……な、何か…?」

私を睨んだままのあいつ、またまた私は調子に乗ってしまったか!?


「お前こそ、覚えてろよ」

ごごご、ごめんなさーいッ!!!










あのバカにお風呂から上がってすぐに私は馬場チョップを喰らわされたのは言うまでもない。