~天へ送る風~


 王子が言ったとき、王が口を差し挟んだ。


「いや、そうぽんぽん言ってくれるな。リリアよ。今回は彼女に助けられた。われわれは感謝している。勲章を授けてもよいほどだ」


「もったいないお話ですが、王よ。この娘には勲章よりも痛いお仕置きが必要です」


「ではこうしたらどうだね」


 と、王は王妃に相談する仕草。

 王妃に何か物を言いつけると、彼女はしかたがない、と言うように承知したらしい。

 まさか、昨日の疲れをとろうと温泉に来たわけではない。薬効があるというのでたっぷりくんで城下、いや他国に売りつけてはどうかと画策中。

 実験台よろしくアレキサンドラはひとり、十分な量の温泉水を飲まされた。