~天へ送る風~



 王宮に帰りそこねた面々は、よそに聞きながら縮こまって半分耳を塞ぎ、ソファで寝たふりをしていた。

 ……じっさい、疲れていたので。




 その夜。

 リリアはしめやかに事実を告げた。

 正確にはアレキサンドラの出生時間と星の運行を読み込む、不思議なわざだったのだが。


「おまえが生まれたときから、決まっていたのです。おまえは十六歳までに運命のひとと情熱的な恋をし、愛されるのです」


 しかし、と母は唇を湿した。


「それがかなわなかった場合、永遠の愛を誓う者が現れなかった場合には、おまえは……」