そして、時は過ぎ、いまだ続く戦乱の中。闇に生きる者達の時代が来ようとしていた。

 彼らは戦場で嗜好品をまかない、財産を作り上げ、油で火矢が作れることや、夜、敵により多くの相手が存在することを、多くのかがり火でだます奇襲法を編み出した。

 彼らの多くは参謀として国王に召抱えられ、またある者達はより強力な武器弾薬を作り出し、それらを売って闇商人となり、国中から引っ張りだこで、その有用性から名誉貴族の名をほしいままにしていた。


「王様、ご所望の品、このようになりましたぞ……」


 片や、それらを発明する者達は名誉貴族の尊いサロンに多く集まっていた。

 だが、彼らの狙いはいつも、貴族より上の、国王を玉座から蹴落とし、財を奪い、それらを完全に自分たちのものとして、王の功績、王政を無に帰すことだった。