彼女は急いで否定した。 「そんなこと! とんでもございません!」 「残念だ」 まあいい、とポットを取り落としそうにして突っ立っているリッキーを見て、サフィール王子は笑みをこぼした。 リッキーはこくり、とのどを鳴らした。 性格が反転したのであれば一刀の元に切り捨てられても文句は言えなかったろう。 彼女は内心冷や汗をかいた。 「これがなければ、君はいつも会う友人のように、私に接していたわけだな」 王子はもう一度残念だ、と額の印をこつこつと指先でつついた。