~天へ送る風~



「君……っ」


「あ、あのっ」


 二人同時に口を開いて頭の中が真っ白になり、


「なんだ」
「お先にどうぞ……」
「遠慮するな」
「遠慮だなんて」


 ともじもじとして何回かやり合ったが、実際にお互い何を言わんとしていたのか、その後も語られることはなかった。
 

 というのは後々の笑い話で、今は仇敵との喧嘩の真っ最中。