そういうマグヌスを見上げ、ぼんやりとしながらアレキサンドラが立ち上がると、今まで心の中だけで思っていたことを尋ねた。
「偽宰相はあなたの知人か、それとも縁者なのか。少なくともその仰り方は彼の正体をご存じのようだ。そう思うがいかがか?」
「あなたのご質問には偽の……宰相マグヌムを退治してからお応えいたしましょう」
「マグヌム、というのだな? そいつの名は」
地金が出たアレキサンドラは敵愾心をあらわにして目を光らせて言う。
「今はお許しを、花乙女の姫君よ」
「ボクは今度の春までしか王子の御側にあることも、仕えることもできない。せめて、今回のことは自分でも決着をみたい」



