「で? こんな朝っぱらから、何ですか?」 目の前で“うんうん♪”と意味もなくうなずく担任の笑顔が、いい加減ウザくなって。 担任から顔をそむけながらネクタイの結び目に指をかけ、緩めたオレに、 「北村くん。 先生の前で失礼よ?」 なぜかオレの隣で、一緒に立っていた佐藤さんが、緩めたばかりのオレのネクタイをキュッと締め上げる。