“おさななじみ”に恋をする。上【上下完結】

それからすぐ、



「あ。
電車来た。
すいてるから、座れるな」


そう言って凌は、あたしの手をクイっと引っ張り、電車に乗り込んで座席に座った。



超満員の朝とは違って、電車の中の人が少ないせいか、冷房のききがよくて。



「くしゅん」


あたしは小さなくしゃみをした。