“おさななじみ”に恋をする。上【上下完結】

すると、
いつも通り、
ぷるぷる震えて、



「別にっ。
それだけっ!」



そう言って、
すっかり涙の乾いた顔で、
逃げようとする由奈。



その由奈の腕を、


「まだ話は終わってねぇだろ?」


軽く掴むと、


「だから~。
由奈。
この前のパーティで、
遥ちゃんに聞いただけだもん」


由奈は、泣く一歩手前の歪んだ顔をオレに見せる。