「何してるの? 遥ちゃん・・・」 後ろから長谷川くんの声がした。 「落し物?」 細くて長い棒で、ろくに見えやしないプールの中を引っかき回すあたしに、 「取ってきてやろうか?」 心配そうな、優しい声をかけてくれる。 「ううん・・・。 ・・・いい・・・」 これは。 自分で探さなきゃ意味ないの。