“おさななじみ”に恋をする。上【上下完結】

苦笑するあたしをいったん見上げ、



「・・・かわいそう。
凌兄」


二人で肩を落として、
深いため息をついた。


「いや。
あの・・・。
・・・そうじゃなくて・・・」


両手を振って、


「凌。
・・・好きな人・・・いるみたい・・だし。
あたしなんか・・・」


そう言いながら二人ににじり寄ると、


「もう、いい。
オレ、自分で何とかする!」


「あたしも。
自分で声かける!」


二人はスクっと立ち上がった。