「クゥン・・・」


急に犬の鳴き声が聞こえた。


と同時に、足に感じる重み。


「あ~。
マロン♪」


凌のお家のマロンがあたしに抱きついて、
ちぎれるかも!って思うくらい尻尾を振って、
顔をぺろぺろなめてくれる。


「もう。
くすぐったいよ~」


そう言いながら、茶色の小さな体を抱きしめる。