「り・・・凌っ。
綾香・・・そのあだ名嫌ってるんだよ・・」


春山の態度におろおろした遥が、
オレの腕を掴んでひそひそ話す。



遥の息が頬にあたって、
くすぐったい。


掴まれた腕に意識が集中して、
燃えるように熱い。



「ほら。
綾香のさ。
服とか・・・褒めた方がいいんじゃない?」



事なかれ主義の遥が、
必死の形相で、オレにアドバイスする。