「違います」


『違う? 違わんよー。リッキーあんたはさ、俺の方が顔の造作が良いとか比べられてるのが嫌なわけじゃないだろ?』


 ざっくばらんにクリスチーネは語った。


『相手が他ならぬ王子だったから、傷ついたし、悔しいんだ』


「そんなこと、あるはずない。王子はあなたが神なのを知っている、王子に似合うのは、こんなボクではない」


『そんな、嘆いても仕様のないことを』


 クリスチーネは閉口して頭を傾げている。


「女神と比べろと言った時点で、ボクは不遜だった。今気づいた……」