ここはいずれかの炎熱地獄。マドンナの涙に触れた者はその苦しみから免れたという。
『ついにあの二人は召し上げられたか。メシアでなかったのは残念だが、地獄の掃除当番よりはましな扱いを受けるだろう』
『これは約束だ』
と、言ってクリスチーネは彼らを次の地獄が待つ魔道を教えた。
「ちょっと待て、どうして私たちが地獄巡りをしなくちゃならないんだ。目的は一つ。マグヌムを地獄の主からひっぺがして連れ帰ることだ」
『地獄の主は絶えず地獄のあちこちで亡者共を監視してる。まるで蛇みたいだ。姿もな』
見ただろ、蛇っぽかっただろ? と、いうクリスチーネに、
「確かに、舌は割れていたし、毒液垂らしまくっていたし」
納得しまくりの面々。



