「結局、わたくしたちも昇るのですね、あの上へとつながるであろう梯子を」
「一人ひとり、順番にな」
「なっ、お一人で全員をしょって上り下りなさるおつもりですか?」
「ああ、そういう約束で地獄の門番をやっつけてもらったのだ。結束してな」
「ヘッドバット、ヘッドバットだじょー」
頭をふらつかせながら、かつて泣いていた赤子が言った。
「ああ! すばらしい活躍だったぞ」
王子はしきりに彼の功績を称える。
「この大きめな頭をだな、敵をひきつけて、こう、ぐーんと頭をそらし、たたきつける!それで一発だ。すごいぞ! 大きなゆがんだ角を持った魔物をだな」
「頭が大きめで良かったじょ!」
「よかった! それで皆、無事だったのですね」
まだある! と王子は得意げに新しい仲間達の話をする。



