「不自然だからさ。恋には駆け引きが必要さ。でもね、駆け引きすらできない愛を、知ってしまったら、その目には真実しか見えなくなる」
女性は青ざめて怒りの表情を浮かべた。
「おまえごときになにがわかる」
ずるり、ずるずる、ずるり。
「相手は竜神様かい? それとも地獄の主?」
「くそ! あの方に喜んでもらおうと……水神様に……思ったのに! くそ、くそ!」
女性は今度はアレキサンドラを睨んだ。
「おまえなど、さぞかしお幸せなことだろう、王子に、愛されて」
「とんでもないわ」
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