「マーマー」


 と、野太い声で言って雄牛の化け物は、吊された美女を不器用な手つきで降ろした。綱を引きちぎって。


『よし!』


 と言って、もう一度ベルは鳴らされた。

 りりん!

 花が咲いた。

 色とりどりの可憐な花々が花園に咲き乱れた。


「オーオー」


 雄牛はいたく気に入ったようだ。