「本気だ。もう、どんなに望んでも、この国にはおまえの居場所はない。せめてここで門番にでもなるのだな」


『なるほど、そういうわけか……しかし生き返ったカイがないぞ。相応のものをよこせ』

 どういう理屈かだれにもわからない。


「きさま、マグヌスがどれだけおまえを想い、嘆いたことか」


『礼は言わんよ。そちらが勝手にしたことだ』


「アレキサンドラ」


 と、ごくごく自然に王子は言った。

 今こそ蕩蛇(とうだ)の剣と禍蛇(かだ)の剣がほしい、と……


「遅いですよ、今更」