早く地上に戻ってマグヌスに会わせてやりたかった。 死に面して、人間は本音を語るという。たとえ竜であってもハーフなのだ。 神である白蛇との子なのだ、その口がこの局面で嘘を吐くはずはない。 二人は信じた。だから、彼の両脇に立ち、同時に腕を取り、大蛇の牙から逃れ、王子が全員を背負って大蛇の身体を飛び越えた。 本人は喜ばないだろうが、オオカミ男の面目躍如である。 そろそろ彼も顔つきがオオカミらしく精悍に、たくましくなっていった。