恋海-私と彼の恋の伝説-



すると、いつの間にかあたしは雫ちゃんと手をつないでいた。


「うみおにいちゃんのてはあたたかいけど、さつきおねえちゃんのてはつめたいな…」


”皐月ちゃん、このお水は冷たい?温かい?”

”そんなの、冷たいに決まっているでしょう。”

”どうして触ってもないのに決めつけるの?”


冷たい…


どうして、昔のことなんか思い出すんだろう。


あの、不登校時代だったあたし。

中2から中3の卒業式前まで不登校だったのだ。


その時、知り合いの家庭教師があたしのところまでやってきてくれた時。



あの頃のあたしはみじめ過ぎた。


「皐月??」


あたしは不意に海に名前を呼ばれて体がおおきく震えた。


「大丈夫か??」