私は途方に暮れてしまう。 他に願いなんて思い浮かばないし、叶えてほしいこともない。純が動いて、話せるこの世界で、一緒にいたいということが、私の願い。 激しい焦燥感が襲う。時間は刻一刻と過ぎていくのに、考えがうまくまとまらない。あと六分で純がいなくなってしまう。 「莢……手、出して」 もうすぐ自分はいなくなってしまうというのに、純はひどく落ち着き払った声だ。私はそっと右手を差し出す。 焦りの為か微かに手は震えている。