ものの数十秒で彼の前にビールが出された。
綺麗な金色の液体の泡をぼーっと眺めていると、彼に乾杯を促された。


「感動の再会に乾杯」


ちょっとふざけてそう言う恵司がグラスをぶつけてくる。

感動してるのかすらまだわからないんですけど。と内心ツッコミを入れつつ、


「乾杯」

とだけ繰り返した。