<春香>


困った顔した修ちゃんを見つめたまま動けなかった


また呆れられた？困らせてる？
最後の我が儘きいてよ…


堪えきれず涙が溢れた


「…うっ…くっ…修ちゃ…「ごめんな…」」


誤ろうかと言いかけた瞬間腕を引かれた


一瞬何が起こったのか解らなかった


香水の香りと温もりで抱き締められていると気づいた


「ごめんな…今まではぐらかせてばかりで…俺の心臓の音聞こえる？」


修ちゃんはあたしをギュッと抱き締めた


「…うん…凄くドキドキしてる」


「春香だからだよこんなになるの…俺…春香の事が女として好きだから…妹じゃなく」


「ほ…んと？…」


少し体を離し修ちゃんの顔を見て問う


「嘘じゃないよ」


そしてまた抱き締められた