<春香>


修ちゃんはずっと手を繋いでくれていた


優しさが嬉しかったそれと同時に切なかった


嘘の恋人…今日が終わればただのお隣の「妹みたい」に戻るんだ


そう思うと自然に笑顔が消えていた


「どうした?気分悪いのか?少し休むか…俺も疲れたかも」


「あっ…うん…はしゃぎ過ぎたかも」


ベンチに座る2人を夕日が優しく包み込んでいた


「最後に観覧車に乗りたい」


列にならんで順番を待つ間に夕日はすっかり沈んでいた


園内のライトアップはとても綺麗だった


順番が来て2人でゴンドラに乗り込む


向かい合って座って何だか恥ずかしくて
照れ笑いした


2人を乗せたゴンドラはゆっくりと動いていた…