振っていたバットが
止まったので
私は男の子に近づいて
傘をさした
「・・・?」
男の子は急に止んだ雨を
不思議に思い、上を向き
私に気付いた
「こんな日まで
練習なんてえらいね。
私の事覚えてる?」
私は男の子の頭に
タオルをかけた
「・・・クリスマスのときの
おねえちゃん?」
「そう。」
私は話しながら
頭や顔を拭いてあげた
「こんな雨の中で練習したら
風邪ひいちゃうよ?」
「・・・だって。」
「ん?」
「・・・おうち
いたくないんだもん。」
「・・・どうして?」
「ママがどっかとおくに
いっちゃったの。
そしたら
パパ、ぼくのことぶつの。
ぼく・・・こわくていたくて
パパがねむるまで
ここにいるんだ。」
虐待・・・
きっとお父さんとお母さん
離婚したんだろうね。
それでお父さんは・・・

