「大丈夫、わかってた事だし。
私、少し舞い上がってたよね。
コウくんには
アリサさんっていう
ステキな人がいるのに
私勘違いしてて・・・。」
「ハナ、だから・・・」
私はコウくんの手を
むりやりふりほどいて
また走った
後ろからコウくんが
私を呼ぶ声が聞こえるけど
私は振り向かなかった
どんどん声が小さくなっていく
愛しい人の声と反対に
私の目からすこしずつ
涙があふれてきた
そしてたどり着いた場所は
屋上だった
空は私の心と一緒で
曇っていた
「わかってたことなのに・・・
こうなることもわかってて
好きでいることを決めたのに!!」
私は独り言とは思えないほど
大きな声で空に向かって
胸の痛みを叫んだ
まさにこの場所で決めたこと
報われなくてもいい
報われなくてもいいから
コウくんのそばにいたい
そう決めたはずなのに

