~天に背いて~<~天に送る風~第二部>



『あ、頭をなぜたな? ショックだ。こんな、もののわからぬ子どもに、頭を、あーたーまーををー! うおおー、これは試練なのか? 俺にこの子どもに仕えろと』

 一秒も経たず召使いにされてしまった。

 彼女は言った。


『三つだ! たった三つ、願いを叶えてやるから、言ってみろ』


「さしあたって君に用はないよ」


『俺はなあ、修行中の身だが、これでもたいした実力者なんだぞ。それを従わせるなんて、結構な名誉だぞ』


「意味がわからない」


 二人とも首を振った。