「どうする?」 その場でどうするかを尋ねられても困る。 アレキサンドラはうんうんと頷いて、 「確かにお助け申しましたよ。黄泉の姫君」 王子はひととも思えぬ仕草でぱっぱ、と振り回して彼女に粘つくしずくを振り落とす。 「男がそんなに簡単に泣くものではないぞ」 というと、 『おっ、男じゃあない。俺は、俺は女だっ』 元気に反論してきたのでもう大丈夫、と王子は彼女の頭をなでてやった。 ビックーン! と彼女は硬直した。