「私たちはいつまでこうしていられるでしょうか」 昼なお暗い森の中、ぼうっと灯る二つの魂は二人の若者の戻る場所を示す灯火のよう。 「わたくしが弱りさえしていなければ……」 「私こそ」 「わたくしこそ……」 などと保護者達が言い合っているときに、二人は最初の門にたどり着いていた。 大きくて間広い扉。 黒く湿気を帯びていて、つんとした香りがした。 ここはウロボロスの口の中。泉の水と一緒に流れ着いた。 「押せというのか、開けごまか」 試したが、どちらも違うようだ。