「なにか手がかりでもございましたので?」 「不思議だった。なぜあのタイミングであの剣が私の前に現れたのか」 「王子もっ?」 「君もか!」 「もちろんです!」 二人は書類はそのままにし、図書館を飛び出していった。 紫の長剣は二重のまじないが施されていた。二頭の竜の血を浴びて、そのようすはより顕著にあらわれていた。