「えーっ」
わたくしがっ? と慌てるアレキサンドラ。ところが口をついて出てきたのは、
「ぼぼ、ボクがしらべるんですかっ?」
と、吃音になってしまった。案外、のんびりとした風情の二人のようすだったが、実はあまり時間は残されていない。
「浪漫文字なんですねえ……絵文字は王家に関する記述、と。王家は神々の系譜から来ているのですね」
「あまり驚かないな」
「王子のように博覧強記とはゆきませんが辞書を読むことくらいはわたくしにもできます」
「よし! よく言った。ではここは任せていいな? 私はれいの剣を探してくる!」



