~天に背いて~<~天に送る風~第二部>


「お母さん!」


 泉のほとりに母がいた。細い身を震わすことなくじっと、祈っていた。


「祈ってくれていた……お母さん!」


「リック」


 がつっと肩をつかまれた。


「駄目だ。あちらの世界では私たちはウロボロスに飲み込まれているのだから」


「でも、なぜいけないのです」


「それはな……」


 王子の後ろに鼻息をたてているものはなんだ。


「化け物が! 王子! 後ろ!」