どっしりとした大剣をそのまま返すリッキー。すごい腕力だ。
『アホは余計だ。リリアン、しかしあの大剣は武器としてどうなんだ』
なでなで、とやられてクリスチーネが暴れ出す。
『どうなんだ』
と、さらにいなすと、王子がクリスチーネの小さいながら顔の比率としては大きな瞳をのぞき込んだ。
『そりゃ、軽量化すればどこへでも持ち歩けるけれど。あーっ! せっかくバージョンアップしたのに! 戒めから逃れるチャンスだったのにイ!』
『そうだったのか? 今までで一番活躍してたから、褒めようと』
『だから、俺は馬じゃねえ! つーてんのがわからんのかよ!』



