~天に背いて~<~天に送る風~第二部>



『ナイスだ、リック。私は剣をそのように使うのは見たことがない』


『あなたのためです。しかたがない』


『仕方がないって、その程度なのか?』


『訂正いたしますよ。ボクは暴力自体が嫌いです。でも鎖で縛り付けたのはあちらが先。立派な暴力、でしたよね?』


 そういうと、リッキーは先ほどと同じく剣の平面で



 ガン、ガン!



 と、敵の頭を狙い撃ちした。


『もともと切れ味うんぬんと言う感じではなかったので。一応、返しておきますね』


『なあ、王子。あんたのかみさん、律儀だな、アホがつくほど』