~天に背いて~<~天に送る風~第二部>

 
 魂だけの姿といえど、五感全てが損なわれているわけではない。


『あなたはどこの守護神族なの?』


 少々、気遣ってリッキーが言う。


『詳しくは言えないがとある星辰の守護神の下っ端だよ』


 その星辰の神の守護神族の何とやらがケッと毒を吐く。


『あんなあ、こんなの俺一人だったら、なんとでもなるんだぜ? そこをさあ、わかってて欲しいわけよ。俺としてはさあ』


『ああ、なんて幸運なの。王子、これは幸先が善いでしょう。期待していいですよ!』


『おまえらア、最初っから人頼み、いやさ、神頼みしてんじゃねーよ。俺一人ならっていってんだろ。おまえら感じ悪イな』