君を抱きしめるから~光、たずさえて~







「詰めねーよ。ちょ、無理矢理はいってくんなよ」



「あーあー、猫鍋状態だね」



 なっちゃんがほほえましそうに『LOVE』という目でこちらを見ていた。



「なっちゃんも入る?」



 のりおとボクがお互い三分の一の領土を巡っての争いのうちに、ひっからまって収まった。


 猫鍋男子、となっちゃんがまた言う。



 笑ってる。



「ホントは仲間に入りたいんじゃないの?」



 我ながら、あまりに情けない状態に、ちょっとふざけてみたくなる。



「ううん、あたしこれでいい。そんな男子臭のする香ばしい空間に混ざるほど勇気ないから」