君を抱きしめるから~光、たずさえて~







「あ、じゃない、あ、じゃ」


 思うに、なっちゃんは学校の先生になればいいと思うんだ。


 将来を思い浮かべて、心の中を探ってみる。


 うーん、良い感じだ。


 教鞭をとるなっちゃん、レンズの薄い伊達めがねが似合うだろう。


 男子が心騒がせるだろう。


 と、そこまで考えて。



「いけない! そんなこと! ああっ」



 ボクは叫びだしていた。


 かなり怪訝そうに顔を見られた。



 恥ずかしい。



「でも、ああ! 男子が……なっちゃんの無防備な姿に群がって、授業どころじゃなくなってしまう……」



 このまま外を歩いていたら、職務質問されてしまいそうだな。


 学生服着てるから平気か。


 けど明らかに変人扱いはされるだろう。