「おもしろかった?」 と、のりおはこちらをのぞき込んでくる。 「な、なんだよ」 と言うと、 「俺ちゃん芸人目指しててさー、とりあえず、ひとには笑っててほしいの」 「そんなことか」 ボクが笑った。 「真剣だぞ」 「わかったよ。のりおはおもしろい奴だよ」 「そう? もっと大歓声のドームでやることし終えてから気絶するように眠りたいなって言うのが俺の夢なんだけど」