君を抱きしめるから~光、たずさえて~





 ボク達は遅刻者の分際で、ぎゃあぎゃあ騒ぎながら門をくぐり抜けた。


 当然、指導が入る。


 体育会系の先生が竹刀持って走ってきた。



「おまえらなにしとるー、早く教室へゆけー」



 ひええ、とおびえながらもボクらは走った。



 虚弱だというナルシーのりおのためにゆるゆると。



「なに? ハア、虚弱っていったの、信じたの? 運動不足だよ、単なる、ハアハア。わははー。信じてやんのー」



「ふざけるなら先にゆくよ」



「ゆけないさ、おもちゃの恩人のために遅刻するなんてやつにはな。ハハアー、アハハ」



「何で笑ってるのさ」